今回は”周波数”について解説します。
周波数の理解はEQを行う上で重要なポイントとなりますので、是非覚えておきましょう。

 

概要

・EQ(イコライジング)に必要な”周波数とは何か”を理解する
・楽器(音源)が主張すべき帯域、不要な帯域に対する意識を高める

 

EQと周波数

レコーディング、ミキシングどちらにも必要で、音創りにおいて最も重要なテクニックのひとつにEQがあります。
このEQを行う上でまず理解をしておくべきこと、それは”周波数”です。

ミキシング全体としても「どの周波数帯域をどの楽器が支配するのか」を意識し、主張すべき帯域や不要な帯域に対して敏感になることが、楽曲をまとめあげる上で重要になってきます。

 

周波数とは

まず、”周波数とは何か”を理解していきましょう。

周波数とは、1秒間に繰り返される電気振動の回数のことで、単位は”Hz(ヘルツ)”で表されます。
実際に人の耳に到達する音は、音源から発せられた”音波”が空気を伝わり鼓膜を振動させることで認識されます。
その1秒間に繰り返される波の周波数が少ないほど音程が低く、多くなれば音程も高くなっていきます。

つまり、人の鼓膜はその波長を敏感に感じ取って”音程”として認識している訳です。
ちなみに周波数が倍になれば音程は1オクターブ上がるということも是非覚えておいてください。

 

図1_周波数について

 

周波数帯域

次は、楽器から発せられる”周波数帯域”について説明をします。

“帯域”とはその周波数間の幅のことで、例えば「楽器の王様」と言われる88鍵グランドピアノは27.5Hz(A0)~4,186Hz(C8)と、とても広い帯域をカバーする楽器です。

オーケストラの楽器で言えば、最低音が出せるコントラバスから最高音のピッコロまでが、音程的にはすべてこの範囲に入ってしまいます。
この事実が「ピアノは楽器の王様」と言われる由縁なのです。

 

図2_基音対応表

 

それでは、楽器が持つ周波数をいくつか確認してみましょう。

①コントラバス
(オーケストラの最低音。一般的に出せる最低音 B0 と 最高音 G#3)
②バイオリン
(一般的に出せる最低音 G3 と 最高音 D7)

 

まとめ

図2の基音対応表と合わせて色々な楽器で確認していくと、音の高さと周波数が次第に一致してくるようになると思います。
是非、手持ちの音源で試してみましょう。