Acckyです。
先日、飛澤さん主催・ドラムのチューニング勉強会がありました。
練習スタジオに設置されたドラムをメインに、ドラムのチューニングにおける
バンドサウンドの変化・重要性を学ぼうという事で、興味のあるクリエイターの方々と一緒に、僕も参加させて頂きました。
今回、デモ演奏を行うメンバーです。
Key:池尻喜子 さん
Ba:上田哲也 さん
Dr:むらたたむ さん
まず初めに、 バンドメンバーがいつもの感じでセッティングした状態での演奏を録音。
録音はスタジオのマイクと、Roland STUDIO CAPTUREを持ち込んで行われました。
1回目の録音を行い、全員でプレビュー。
ここで飛澤さんから楽曲のキーについて確認があり、キーはEmとの事。
ドラムはスネアからチューニングのチェックが入り、現状はキー上、5度にあたるBに近い所でチューニングされていました。
スネアからチェックを行う背景について、飛澤さんからお話がありました。
『通常の8ビート楽曲ならば2、4拍にはほぼスネアが鳴ることになるので、スネアのピッチが悪いと楽曲全体を壊してしまうことになりかねない。スネアのチューニングはギターやベースのチューニングと同じぐらい重要なもの。』
そして、
『ドラムはスタジオの中で全体の音を聴いていると分かりにくいが、マイクを通して録音された音を確認することでより細かい調整ができる。』
とのことでした。
早速、スネアのチューニングを実践。
まずはスネアのスナッピー(響き線)を外し、現状のチューニングから一番近いBの音をスマホのピアノ音源で鳴らしながら正確に合わせていきます。
スネアのチューニングは打点によっても音程が変わるため、チューニングボルト付近を軽く叩きながら、それぞれが同じ音程になるようにチューニングをしていきます。
スネアのチューニングがBに決まった所で再度同じ曲を演奏。
楽曲のまとまり感が1回目よりも増したように聴こえました。
演奏をしているメンバーからも『バンドの音が聴きやすくなった』という声もあり、 効果はすぐに実感することができました。
ここでもう一点、飛澤さんから重要なアドバイス。
『スネアのリリース(残響の長さ)もポイント。ミュートジェルを使ってスネアのリリースをコントロールし、楽曲に対して最適な長さに整えることも重要な要素。』
スネアのリリース調整も行われ、演奏もさらにタイトにカッコよく仕上がっていきます。
メンバーも変化を感じながら、演奏を楽しんでいる様子が印象的です。
今度はスネアのチューニングをルート音と同じEにして録音。
演奏をプレビューすると、『どっしりとした感じになったが、Bでチューニングした時の方が良かったかも』と言った声もありました。
今回の結果から、”楽曲の中でどのような音程感でドラムをチューニングすべきか”、 “音程が合った上でミックス処理をどのようにすべきか”等、参加者の経験も交えながら意見交換が行われました。
時間の関係でドラムの全パーツのチューニングは行えませんでしたが、 打楽器もしっかりとチューニングを行うことで、楽曲の聴こえ方・プレイヤーの演奏にも良い影響を与えるということが、音としてしっかり学ぶことができる機会でした。
DAWのドラム音源でも各パーツのチューニングを変えることができるものもあるので、 僕も色々試してみたいと思います。
写真撮影:播口 智也さん