Acckyです。
久しぶりの更新となります…!!
11/16(水)〜18(金)のInter BEE 2016にて行われた飛澤さんのセミナー
ネットワーク・オーディオ時代の新しいレコーディング手法を学ぶ。
~DiGiGrid IOSを愛用する飛澤正人氏によるノウハウ・セミナー~
の17日と18日に参加してきました。
セミナーはDiGiGridプロダクトマネージャーのダン・ペイジ氏による製品説明からスタート。
今年発売されたThe DiGiGrid Desktopシリーズは既に発売されているラックマウント・インターフェースとも互換性を持った新製品で、ユーザーからの要望も機能に反映しているそうです。
また、ヘッドフォンアンプのDiGiGrid [Q]はオーディオ系のメディアからも好評で、リスニング用としても使えるとの事。
製品説明の後はいよいよ飛澤さんの登場です。
今回はゲスト・アーティストとしてDAW女子として活動中の小南千明さんと一緒に進めていきます。
それぞれの自己紹介が終わり、セミナーが始まりました。
はじめに、今回の環境について。
飛澤さんの机ではMacBook ProとDiGiGrid iOSをイーサネットケーブルで接続。DAW (ProTools)とDiGiGridのコントロールを行うSound Grid Studioを操作します。
反対の机にいる小南さんの環境にはマイクとキーボード、イーサネット接続されたDiGiGrid [D]がセットされています。このネットワーク接続で構築された環境を使い、レコーディングを行っていくのが今回のセミナーの内容です。
今までオーディオI/FはUSBやFireWire、Thunderboltなどで接続するものという感覚でいたので、不思議な感じです。どのようにレコーディングがされていくのでしょうか。
まずは各楽器のレベル取りから。小南さんがDiGiGrid[
キーボード、ヴォーカル共にレベルが決まったら早速レコーディング開始です。
題材曲は小南さんの楽曲「CLOSET」です。
1コーラス分をレコーディングした所でネイティブ環境のデメリットの話がありました。
まず、レイテンシーの問題からパンチインが難しい事。そして、演奏者へ返すモニターだけにリバーブやコンプをかけるのもやりにくい事。
しかし、Native環境であってもDiGiGrid iOSを使えばiOS側で内部処理をしながらレコーディングする事ができるので、これらの問題はクリアできるとの事です。
実践する前にStudioRackでの設定方法が紹介されました。画面内のAUTOボタンを有効にしておくと、通常再生時はDAWの音、RECボタンを押した瞬間にiOS Serverで内部処理された音が演奏者へ返されるという仕組み。小南さんとコミニュケーションを取りながら、いよいよパンチインレコーディング。
DAWの再生後、飛澤さんのタイミングでパンチインを行うのですが、小南さんにはいつパンチインされるのかわからない状態で、演奏者がどのように感じるのかを実践しました。
パンチインが終わった後に小南さんに感想を聴いた所、『違和感なく歌うことができた』との事で、DiGiGridを使えばNative環境でもレイテンシーを気にせずプラグインをかけた状態でのレコーディングが実現可能であることが会場にも伝わったと思います。会場で聴いていても音の途切れなどもなく、非常にスムーズにレコーディングされている印象でした。
最後に実際のプロの現場で導入した場合のメリットについても説明がありました。
例えば、楽曲のアレンジをしている時にミュージシャンと別室で作業をしていても、すぐに録音を始めてアイデアを残していけること。今までだと別室でレコーディングしたデータをUSBメモリなどで移動してから確認するような流れがあり、こういった制作フローへの効率化も図れることが紹介されました。
正直な所、僕自身はDigiGridの知識はそこまで深くない状態で参加しましたが、DiGi Gridを使ったネットワーク+Native環境で演奏者もエンジニアも遅延なくスムーズにレコーディングができるという事が実践的に見れて、勉強になりました。
出演者の皆様、お疲れ様でした!
関連情報
今回セミナーの題材曲となった小南千明さんの楽曲「CLOSET」はYouTubeで公開中です。
12/19 (日) にはDAW女子会 vol.4というイベントも主催するそうですので、詳細はホームページからチェックしてみましょう!
小南 千明 HP:https://chiaki.themedia.jp
また、DiGiGridについてもっと知りたい場合はメディア・インテグレーションさんの特設サイトを見てみましょう。
DiGiGrid 特設サイト:http://www.digigrid.jp